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2007年07月12日
サントリー武蔵野ビール工場にお邪魔しました
東京都府中市に、サントリー武蔵野ビール工場があります。日本ダービーをはじめとする大レースの数々が開催されるJRA東京競馬場からも目と鼻の先にある工場にお邪魔してきました。
これまでブログでご紹介してきた山崎、白州の両蒸溜所のように、酒造りの中でも仕込みに水を使う種類のものには、良い水が欠かせません。ビールも水を使って仕込むのですが、ここ府中市の地下深くには、非常に質の良い水があります。この良質な天然水がおいしいビールの基礎となるのです。
さて、白州蒸溜所の回で、ビールとウイスキーは途中までつくり方が似ていると書きました。二条大麦を発芽させ、砕いたところに天然水を加えて麦汁をつくる。まったくウイスキーと同じです。ただ違うのは、ビールの場合、ここで「ホップ」を加えるということです。ビールの苦味や香りのもとになるホップを加えて麦汁をつくります。

二条大麦(左)とホップ。ビールには欠かせない原料です
できあがった麦汁に酵母を加えて発酵させます。大麦に含まれていたデンプンが、麦汁をつくる段階で糖分に変わり、その糖分を酵母が分解してアルコールと炭酸ガスが生まれます。1週間ぐらい発酵させることで、麦汁は「若ビール」というものに変わります。若ビールは見た目にはビールそのものに近いのですが、ここでさらに2~3週間かけてタンクの中で熟成させます。こうすることでビールの中に炭酸ガスが溶け込み、澱(おり)も沈んで味や香りがまろやかになっていきます。

大きなタンクの中で熟成を行います
最後に、熟成が終わったビールはろ過されて、澱や酵母を取り除かれます。ろ過に使われるのは、酵母は通れないけれど、ビールや旨み成分が通り抜けることのできるミクロの大きさの穴があいたフィルターです。フィルターを手にとって見せていただきましたが、もちろん穴があいているようには見えませんでした。

この白いのがフィルター
出来上がったビールが缶に詰められるところも見学しました。肉眼では全く何をしているのか分からないほどのスピードでビールを詰められた缶が、眼下のベルトコンベアに次々送り出されてきます。隣にいたビール大好きな同僚の目は、怒涛の勢いで流れていく缶ビールにくぎ付けです。

写真下のベルトコンベア―を、すごい勢いで缶が流れていき、箱詰めされます。
最後に、工場の方にビールについてレクチャーをしていただきました。ビール好きなロイズのスタッフからは「どうやったら、おいしくビールを注ぐことができますか?」との質問が飛びます。
工場の方から教えていただいた、おいしいビールの注ぎ方のコツは「クリーミーな泡でビールにふたをする」こと。サーバーでしたらゆっくりとビールを注いで、最後に泡を出して、ビールと泡の割合を7:3にすると良いそうです。泡はビールの苦味成分を吸着し、またビールが酸化するのを防いでくれるので、飲み終わるまで泡が残るのが良いのだとか。そして、口をつけた後、泡の下に「スモーキーバブルス」と呼ばれる霧状の細かな泡が現れるのが理想的な状態です。スモーキーバブルスはビールの泡のもとになるので、泡が無くなるのを防いでくれるのです。

白い泡の下に見える霧状のものがスモーキーバブルス
では、サーバーが無いときはどうしたらいいのでしょうか?私の家にはサーバーを置く場所がないのですが・・・。
工場のスタッフの方は「缶ビールでもおいしい泡をつくることができるんですよ」と言って、缶ビールを開けると、コップより50cm以上高いところから勢いよく注ぎ始めました!一同、唖然。
「こうして勢いよく注いで泡を作ったら、泡が落ち着くまで少し待って、泡の下をくぐらせるようにしてビールを静かに注いでください」と、工場の方がビールを静かに足していくと、まるでサーバーを使って注いだようなおいしそうなビールになりました!素晴らしい!

泡のないもの(一番奥)、泡が粗いもの(中)と比べて、一番手前のクリーミーな泡のものは、泡の下のビールにも炭酸ガスがいっぱい封じ込められています。マドラーでかきまぜるとほかのものはなんともないのに、手前のビールだけが吹きこぼれてしまいました。
サントリー武蔵野工場では、一般の方の工場見学も受け入れています(年末年始、臨時休業あり)。詳しくは、インターネットでご覧ください!
投稿者 royce : 2007年07月12日 17:52
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